ジゼル・アラン(笠井スイさん著)1巻~2巻を読みました
- 作者: 笠井スイ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2010/07/15
- メディア: コミック
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- 作者: 笠井スイ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2011/05/14
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おもしろかった!
TSUTAYAのレンタルコミックで「なんかおもしろい漫画にあかな―」と探っていたところで、適当に手に取ったうちの一冊。いや二冊か。
手にとってまず一言目。
「森薫先生の臭いがする!」
「エマ」や「乙嫁語り」は大学時代から大好きだったのですが、森薫先生のコマ割り・セリフの雰囲気・絵柄や書き込み具合がすごくよく似てるなあという印象がありました。アシスタントさんだったのでしょうか。
たぶん20世紀前半ぐらいの、エドワード朝ぐらいかな? メイド服を詳しく観ればわかるかもしれない。。
ストーリーは、良家の生まれでかつアパートの大家でもあるジゼル・アランが、住人を巻き込みながらいろんな事件を解決していくというもの。
一話完結型なのだけど、毎回事件を解決していくと同時に住人達とのふれあいやキャラクターの生い立ち・成長が描かれるというパターン。
事件を発生させながら、少しずつキャラの環境の変化などのサブ的な話を進めていくという感じですね。
で、時折メインの事件がそのサブ的な話から派生するという。
王道。だがそれが良い!(鼻息荒く)
いや大好物です←
事件の規模は毎回大げさでなく、それに挑むジゼルはちょっと身の程知らずというか大胆というか、まあ良くも悪くも良家のお嬢様。
物怖じしない性格、良家ならではの教養、ワトソン役のエリックや住人達の助力を借りながら解決していきます。
もう一つ大好物な箇所があって、悪役と良い役を分けてないこと。
連れ戻しに来たのかと錯覚させるモネ、同業のギイなど、初見で「この人悪い人?」的な描写をされるキャラクターが何人かいます。
でもモネは単純に見守るためにジゼルの元へ行く。
ギイは商売敵として認める。
「何でも屋の仕事とはどういったものか」を描くことによって、単なる敵対者ではない描き方をしています。
一緒に仕事をするとか、お互いのミスをカバーしあうとか、特にギイはニヒルな裏ヒーローかつ先達というポジションですよね。
まあ最近の漫画やラノベでは、良いところが描かれない「単純な敵対者」は影を潜めた印象もありますが、ちゃんと描かれているものも少ないわけで。
ちゃんと描いてくれてこそ気持ちよく読めるというもの(ぇ
レンタルコミックでは2巻までしか置いてなくて借りることができませんでしたが、現在3巻まで既刊が出ているとのこと。
買おうかなあ。。